令和2年大みそか 令和3年元朝護摩
「令和2年大みそかー令和3年元朝護摩」
・はや師走、今年も残り数える日々となりました。今年一年は皆様におかれましても未知のコロナウイルスというものに翻弄され、今なおその影響は多大なるものがございます。ワクチンの投与が始まったとはいえ、まだまだ副作用など憂慮される点もあり、今は医療従事者の方々の精魂に希望を託します。ステイホーム、GoToと相矛盾する政策、今春に感じた危機感すら消えつつある気の緩みが、事態の悪化を招いております。今、私達が求められているのは一人一人の六波羅密かと思います。根も葉もない噂に禅定し、忍辱して豪華に外食せずとも済むことを確認し、予防という精進に心がけ、皆で決めたことを持戒し、傷ついた人がいれば優しく布施の言葉をかけ、たとえ政府や地域がおかしくても自分の判断や観察をぶれずに行う智慧が大切な気が致します。こうも現代の豊かさが人を怯懦させてしまう恐ろしさ。残念ながら強さを取り戻すのはそう簡単ではありません。心がけ、これに尽きます。そして祈願する、祈りというごくごく人間の素朴な、根幹の姿勢に来年も命運を託したいと存じます。より良い一年、コロナの終息を至心に願い、今年も除夜の鐘・元朝護摩を勤修致します。
※大みそかは密にならないよう、鐘を突いた方から護摩壇へお越しになり、お守りを拝受された方からご散会下さい。